有限時間Carnot熱機関の解析

準静的に動くCarnot熱機関 は現実に存在する熱機関の達成できる最大の効率を与える 理想的なモデルであり、熱力学の基盤にも深く関係しています。しかしながらCarnot熱機関 は無限の時間をかけて有限の仕事をしているという意味でその仕事率はゼロとなってしま います。現実に存在する熱機関というものは必ず有限の仕事率で仕事をしていますから 有限の時間で動作している必要があります。

このような有限時間で動く熱機関には何か法則があるのでしょうか?このような問いかけ は1970年代になされFinite Time Thermodynamics(FTT) という分野を形作りました。わたしは このような有限時間Carnot熱機関をコンピュータを用いて実際にシミュレーションして様々な性質を調べています。

(文責:泉田)

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