1948年のシャノンの「通信の数学的理論」の発表以来、情報を科学的に取り扱う
方法論は飛躍的に発展し、近年、物理学と情報理論の融合が活発なテーマとなって
きている。
最近の論文[1]において、情報通信の過程を含むような熱機関のモデルが
考案され、その最大効率や最大仕事率時の効率が調べられた。今回のセミナー
では彼らの論文の古典モデルについて紹介する。また彼らの結果について線形不可逆
熱力学の観点からの考察を行い、シャノンの情報理論、有限時間熱機関の物理、線形不可逆熱力学
がコンシステントな関係にあることを明らかにしたい。
勉強中のテーマですので活発な議論をして頂ければと思います。