複雑ネットワーク上の数理モデルの臨界点の単一性/非単一性

複雑ネットワーク上の数理モデルの相転移現象は盛んに研究されている。通常相転移というと、ある単 一の臨界"点"を境に無秩序相から秩序相へ転移することをイメージする。しかし幾つかの複雑ネットワークモデ ルでは臨界"点"は単一ではなく、臨界"点"の集合(臨界"相")が存在することが明らかになってきた。これはある パラメータ領域において、系が常に臨界状態にあることを意味する。このような臨界"相"の存在は特殊なグラフ で数学的に証明されている。しかし、ネットワーク上の数理モデルの臨界点の単一性/非単一性を決定するネッ トワーク構造の条件はまだ明らかにはなっていない。この講演ではパーコレーションモデルを考え、臨界"相"を 伴う新奇相転移の詳細と臨界点の単一性/非単一性を決定するネットワークの構造について議論する。

戻る